【プロジェクトマネジメント】期待値管理をしよう!Expectation Managementのススメ
どうも、みなさんプロジェクト運営していますか?
今回はプロジェクトオーナーからの期待値に関してのお話です。
プロジェクトマネージャーとして、プロジェクトオーナーからの期待とどう付き合うべきかお話させていただきます。
高い期待値とその弊害
「このプロジェクトがうまく行けば、弊社の重要課題のアレもコレも解消されて、新しくアレもコレもできる様になる!だから、よろしく頼むよ!」なんて、経営層から言われて、動き出すようなプロジェクトが存在します。
夢の様なシステムの開発や、新業務の企画等、頭の中に夢がいっぱいで期待ばかりが高まって、その様なプロジェクトは始まります。
そして、高い期待がさらに高まり、「アレもやってみよう!コレもやってみよう!」とスコープが広がり、タスクがどんどん溜まっていく。
どこかで誰かが止めないと、現状の要員では賄いきれず、残業の増加、成果物の品質の低下、スケジュールの遅延、最悪、体調不良での要員離脱等々恐ろしい未来が待っています。
このような弊害を回避すべく、そもそも無理なものは無理ということが必要です。
ここで必要となるのが期待値管理となります。
プロジェクトのオーナーもいじわるしたくて、期待値を上げていることは無いはずです。
そのため、想定されるリスクや懸念を提示して、釘を刺しましょう。
「他社で同じような検討に取り組んだ事例が存在しており、3000億円かかってまだ完了していません」
「アレもコレもやった場合には、XXタスクが想定され、それを実施するための準備期間が相応に必要になりそうです。アレか、コレだけに集中しない限り相当の時間がかかることが想定されます」
「それだけのことをやろうとすると、XXに関するプロフェッショナルや現場を理解しているメンバーがxx人以上必要となり、トータルでxx人は必要ですが、確保できそうでしょうか?」
まずは、相手の出鼻をくじくことで、期待値が上がっていかない様に予防線を張りましょう。
プロジェクトに対する期待と成功/失敗の関係
期待に胸を膨らませている人の期待を萎ませるのは申し訳ない気も少々しますが、そこはプロジェクトマネージャーとして心を強く持って、相手の期待を下げにいきましょう。
そもそも、期待値管理をする上で考えるべきは、プロジェクトの成功と期待値の関係です。
プロジェクトの成功とは、何かというと、期限内に完了させるや、相手が期待する品質で成果物を提供する、予算内で完了させる等々、色々な要素がありますが、一言でまとめると、プロジェクトオーナーの期待値を越えることです。
プロジェクトの失敗とは、その逆に、プロジェクトオーナーの期待値に至らないことです。
さて、ということは、申し訳ない言い方ですが、期待値は下げれば下げるだけ、プロジェクトの成功率は上がることになります。
そのため、プロジェクトマネージャーとしてはできるだけ期待値を下げるに限ります。
早ければ早いほど活きる交換条件
ただただ期待値を下げることも有効ですが、他にも有効な手段があります。
リスクや制約が把握できた際に、期待値を下げるのではなくて、交換条件を提示するというものです。
「これはなかなか難しいですね。。。では、以前、別プロジェクトで一緒だったxxのプロフェッショナルのAさんをこのプロジェクトに入れても良いですか?」
「xx人の要員を追加できない場合、期限通りの完了は難しそうですね。。。」
「ひとり専担で御社のメンバー(例えば、依頼主の会社がある場合)、特にxxができる人を1ヶ月張り付けていただけますか?」
「当初予定していた完了日のxx月待つから3ヶ月期間を延長すれば、取り込み可能です。」
そして、この交換条件はできるだけ早く提示する必要があります。
これがすぐに提示できないと、「なぜあの時に言ってくれなかったのか?できなかったことの言い訳を今するなよ!」という形で怒られます。
正直、これは怒られて当然です。リスクやその予兆を検知し、対応策を考えて提示することがプロフェッショナルには求められます。
まとめ
プロジェクトオーナーの期待値は下げるべき、また、下げられないなら交換条件を突きつける、という期待値管理について今回はお話ししました。
皆さんもプロジェクトの成功に向けてご参考になさってくださいませ!
では。