【ビジネスハック】マネジメントするなら、行動を指示せず役割を定義して行動についてフィードバックする。

先日、相手の習熟度に合わせて、指示を抽象化したり、具体化したりすべきというお話をしました。

 

今回は、その指示の抽象化について深掘りしていこうと思います。

 

 

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具体的な指示

まずは、指示の抽象化を考える前に、具体的な指示について考えていきます。

具体的な指示とは、Aをして、Bをして、というように、行動が示されているものです。

 

例えば、

  1. この文書をコピー機の上に置いて、
  2. 蓋を閉めて、
  3. コピーしたい枚数のボタンを押して、
  4. スタートボタンを押してください。

と言えば、何をしなければならないかの行動が示されており、誰でもこの指示に従って、行動に移すことができます。

業務プロセスが確立されているような現場では、このように、業務内容がマニュアル化されています。

ファーストフードのように、アルバイトがスピーディに商品を提供できるのも、このマニュアルが具体的に定義されており、すなわち、行動のレベルまで作業が分解、整理されているからです。

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抽象的な指示

抽象的な指示とは、それらの行動を抽象化した指示です。

抽象化の軸は色々とありますが、例えば、その行動に対する目的を指示とします。

 

例えば、

  1. 役員会で報告資料が必要なため、コピーよろしく!

という指示があるとします。これは、実際の行動に落とそうとすると、具体的な指示の1−4を実施することになります。

さらに言うと、この指示を受けたい場合には、参加人数は最大何人か?いつまでに必要か?コピーした資料を誰に渡せば良いか?等々の行動を自分で設計する必要があります。

抽象度が高い場合には、どんな行動を取る必要があるかを設計する必要があります。

 

前述の通り、マニュアル化されている仕事の場合には、設計作業は既に完了しており、文章として既に存在するため、設計の必要はありません。

ここに具体的な指示と抽象的な指示の大きな違いがあります。

 

さらに抽象的な指示

抽象的な指示をする場合には、相手に権限を与え、行動を設計させると言う側面があると言いました。

ここから、さらに抽象度を上げて相手を成長させることを考えていきます。

相手をもう一段成長させるためには、目的を共有した上で、相手の役割を定義することです。

 

例えば、

  1. 今度の役員会でプレゼンをするのは、xx部長だが、君にはそれが成功するように主体的にサポートをお願いしたい。今回の役員会で決裁されれば、我が部で超巨大プロジェクトが立ち上がる。そのプロジェクトの立ち上げメンバーになってほしい。

こうなると、そもそものプロジェクトの背景の理解や、プレゼン資料の内容の作成、検討への噛み込み等々、大きく行動が変わってくるはずです。

その中で、プレゼン当日には、事前にコピーを取るという行動も入るかもしれませんが、

具体的な指示を受けている時よりも、より主体的な行動が取られるはずです。

 

主体的な行動や、自分事として業務への取り込みを期待するならば、役割を定義すべきです。

 

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フィードバック

役割を定義したら、それで終わりでは無いです。

適宜、その役割が期待通りに遂行されているかをチェックし、フィードバックしていく必要があります。

その際には、行動についてフィードバックすることが肝要です。

ここからむしろ、抽象度を下げて具体的な行動についてのフィードバックが重要です。

しかも、その場合には、実施した行動とそのフィードバックの間は可能な限り短い時間でした方が良いです。

これは相手の中での納得感が上がること、手戻りや修正への時間を削減するという効果があります。

 

そのため、役割を定義した後に、どんな行動をこの後取ろうとしているか?どのように物事を進めようとしているか?という設計内容を聞いて、その内容についてフィードバックを与えることが重要です。

その設計がされていないとすると、まずは設計することの重要性を理解させる必要があります。そのための時間を取ることが指示した側には必要です。

例えば、

  1. 今回は、xxxという行動を取ったが、その前に設計という行動を取るべきだった。なぜなら、全体像が把握できていないままだと、作業の抜け漏れや、時間が足りなくなる等のリスクが発生するからだ。

このようなフィードバックを通して、次の行動が変わっていくはずです。

 

パーソナルなダメ出しや、根性論のように意識についてのフィードバックではダメです。相手も聞いてくれませんし、意味が無いでしょう。大事なのは行動についてのフィードバックです。それならば、相手はすぐに行動を変化させることができます。

 

まとめ

今回は、抽象的な指示についての深掘りでした。

 

マネジメントをする上で、重要なのは役割を定義してあげること。

その上で、行動についてフィードバックをして、相手を成長させていくことです!

 

実際これは、自分で自分に役割を定義して、それができているかをセルフチェックすることにも使えます!

 

マネジメントは、他人に対しても、自分に対してもしていきましょう!

 

日々成長!

 

では。