【ビジネスハック】逆説思考で常識に捉われない切り口で発想しよう
何か新しいアイデアを出さないといけない、、、!
ちょっと尖った意見を求められている。。。!
ビジネスの現場にいると、こういうことってありますよね。
そんなあなたのために、常識に捉われない思考法についてお届けしていきます。
ちなみに、過去記事の水平思考も常識に捉われないという意味では似た性質を持っています。
しかし、今回の逆説思考は一般論、常識、定説を疑うことに特化して、新たな切り口を考えていくものです。
新しいアイデア創出に向けて、行き詰っている方の一助になればと思います。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
逆説思考とは
逆説思考とは、世間的、一般的に正しいとされている常識に対して、その逆を考えることで新たな切り口で発想する思考法です。
新たな商品や企画を考える際に、枠にハマった意見になることは往々にしてあります。
これは中堅やベテランの方によく見られることで、決まったやり方や定説を知っているが故に、これまでの経験、パターンにすぐに当てはめてしまうことがよくあります。
こういった凝り固まってしまう組織内の常識や考え方を打ち壊していくためにも、組織に若手や新しい風が求められることは必然です。
一方で、常識に捉われずに新しいことを取り入れるような温故知新な中堅やベテランさんも、もちろんいらっしゃいます。
そういった方々は、元々、逆説思考が出来ているような方々です。
逆説思考の方法
逆説思考は以下の手順で進めます。ここから具体例を取り入れつつ説明していきます。
- 論点の設定
- 定説の検討
- 逆説の検討
- アイデアの検討
論点の設定
まずはいつも通り論点の設定です。今、取り組むべき課題が何かを考えましょう。
例えば、コンビニでも質の良い傘が手軽に買えるようになったため、傘の売り上げが著しく落ちている。
といった課題から、
新しい傘をデザインしてこの状況を打破しよう!!
といった論点を設定します。
ちなみに、ここでは、新しい傘の商品企画を論点として設定していますが、流通チャネルを増やすとか、リピートを増やすためにアフターセールスのメンテナンスに力を入れる等々、課題を深堀すれば、別の論点となっていきます。現場では、全員が腹落ちする課題をしっかり特定することが大事です。
定説の検討
論点に対して、世間的、一般的に正しいとされる定説を考えます。
大事なのは、当たり前すぎて触れられないようなことを確り可視化することです。
この当たり前すぎて誰も触れない部分に良い観点があったりします。
常識 → 逆説なサービス、商品
車は所有するもの → シェアカー
音楽は買うもの → spotify (サブスクの音楽サービス)
携帯は電話するもの → スマホ (携帯はインターネットへの入り口)
デリバリーはそのお店の従業員がするもの → Uber eats
世の中の革新的な商品やサービスは、「〇〇って商品、サービスは一般的にこういうものでしょ」という常識を打ち壊しています。
そのため、ここでは確り当たり前を出し切りましょう。それが出せれば出せるだけ、この後の手順で面白い観点が出せます。
ちなみに、傘の例でも考えてみましょう。
傘といえば、
- 手に持って、さして使うもの
- 使う前に購入するもの
- 所有するもの
- 雨の日に使うもの
- 雨に濡れないようにするもの
- 恋人たちが寄り添うもの
逆説の検討
次に、並べ出した定説に対してその常識を疑って逆説を考えます。
ちなみに、逆説をgoo辞書で調べると以下のような意味だそうです。
- 一見、真理にそむいているようにみえて、実は一面の真理を言い表している表現。「急がば回れ」など。パラドックス。
- ある命題から正しい推論によって導き出されているようにみえながら、結論で矛盾をはらむ命題。逆理。パラドックス。
- 実に反する結論であるにもかかわらず、それを導く論理的過程のうちに、その結論に反対する論拠を容易に示しがたい論法。ゼノンの逆説が有名。逆理。パラドックス。
全部の項目に「パラドックス」と書く意味が果たしてあるのか。
ここで考えるべきポイントは、1つ目の意味定義から、「その真理にそむいている」、すなわち、「常識と思っていたが、そうではないとしたら?」を考えることです。
「定説では〇〇なのに、××」を考えていきます。
傘の例で考えていきましょう。
- 手に持って、さして使うもの
→ 手に持たない、ささないとしたら? - 使う前に購入するもの
→購入する前に利用する、つまり、利用後に支払いをするとしたら? - 所有するもの
→所有すること無く利用できるとしたら? - 雨の日に使うもの
→雨の日以外に使うとしたら? - 雨に濡れないようにするもの
→傘なのに濡れても良いとしたら? - 恋人たちが寄り添うもの
→パーソナルスペースと同じサイズが実現できるとしたら?
ここでは、「〜だったら??」どうなるだろう??と言う疑問を出します。
その疑問が、これまでには無い常識を疑った観点になっています。
アイデアの検討
最後のステップです。
整理した逆説の観点から、論点に対してのアイデア出しを行います。
既に、常識に捉われていない観点が並べられているため、それを利用して、常識に捉われないアイデアを出していきます。
- 手に持って、さして使うもの
→手に持たない、ささないとしたら?
→着る、背負う、かぶる、乗せる、浮いている、ついてくるといったキーワードが何となく思い浮かびます。ドローンで自動追従してくれるでも、自動運転で後ろから傘をさしながらついてくるでも色々とアイデアが出そうです。 - 使う前に購入するもの
→購入する前に利用する、つまり、利用後に支払いをするとしたら?
→シェアアンブレラ、同じ方向に進む方とマッチングして傘に入れてもらい、入れてもらった分、小額決済する。家に向かうみたいな場面ではセキュリティ上ちょっと怖いですね。
→シェアバイクのように特定の場所に置いておき、その間の利用を想定する。これはこれでラストワンマイルじゃ無いですが、そのポイントに行くまでや、そのポイントから目的地に移動するまでは結局濡れるので嬉しく無いですね。
→Uberのように傘を差すことを代行する。空き時間がある方に傘とそれを差すことを代行して、ついて来てもらう。何だか怪しいサービスになってきました。
- 所有するもの
→所有すること無く利用できるとしたら?
→傘のサブスクサービス。定期的に色々な傘が届き、色々なデザインの傘を代わる代わる使うことで雨の日もハッピー!(傘は交換方式にしましょう。)しかし、普通にめんどくさいですし、ペイしなそうな仕組みですね。 - 雨の日に使うもの
→雨の日以外に使うとしたら?
→日傘と雨傘を兼務にすることで、雨の日に限らず常備するものとしてしまう。既にありますね。
→差していない時は別の機能を提供する。例えば、アンクルウエイトのように、重くしておき、筋トレになるとか。S字フックとしての機能性を持たせるとか?自分で書いておいて、ちょっと何言っているかわからないです。 - 雨に濡れないようにするもの
→傘なのに濡れても良いとしたら?
→もうそれは傘じゃ無い。 - 恋人たちが寄り添うもの
→パーソナルスペースと同じサイズが実現できるとしたら?
→既にポケットに入る、物凄い小さい傘があるらしいです。
何だか途中から「ちょっと何言っているかわからないです」状態になってますが、逆説思考のやり方のイメージが湧いていれば嬉しいです。
使い所
逆説思考の使い所は、新商品、新企画、何かの意見出しの場面だと思います。
もう少し拡大解釈して考えると、与えられた前提を疑うと言う考え方でもあると思います。
そう考えると、ビジネスの場面では、常に意識しておく必要があります。
常に、前提が正しいかを疑ってかかる事で、課題や対策が正しく設定できます。
そして、それが無駄な作業の排除、効率性の向上に繋がります。
まとめ
今回の記事では、常識に捉われない思考法として逆説思考を紹介しました。
この思考法の名前を知らなくても、意識せずにやらている方もいらっしゃると思います。
一方で、普段できていないと言う場合には、是非使ってみてください。
考えの幅が広がる事間違いなしです!
では!