【プロジェクトマネジメント】そもそもプロジェクトとは

日々プロジェクトを進めてますか?

プロジェクト という単語をよく耳にします。

 

改めて、プロジェクトとは何かを学ぶことで、プロジェクトというものを理解して、うまく付き合っていきましょう。

 

そのため、この記事では、「プロジェクトとは? 」、「プロジェクトの特性とは?」、「一般的な制約事項は?」、「プロジェクトの成功とは?」を取り扱います。 

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プロジェクトの定義

PMBOK Guideでは「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する、有期性のある業務」と定義されています。

いくつか難しい単語で説明されているので調べましょう。

 

独自とは、「他と違って、そのものだけにあること。また、そのさま。(※)

所産とは、「ある事の結果として生み出されたもの。作り出したもの。(※)

創造とは、「新しいものを初めてつくり出すこと。(※)

有期とは、「期間・期限の定められていること。(※)

(※)goo辞書より。

 

すなわち、プロジェクトとは「他には存在しないプロダクト、サービス、成果を、新しく作り出すための期間、期限の定められた業務」となります。

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プロジェクトの特性

先ほどの定義に出てきた独自性、有期性以外にも、ルーチンの業務と比較した時に、プロジェクトには以下のような特徴が存在します。

変化

プロジェクトの実施前後で、組織、業務に対して、何らかの変化を起こす。

プロジェクトが成功した場合には、そのプロジェクトで作成された成果に基づき何らかの利益を得ることになります。

プロジェクトの成果にもよりますが、例えば、業務効率が向上する、組織構造が変わる、業務内容が変わる、新しい製品の作成が始まる等々何らかの変化があることが想定されます。

 

逆にプロジェクトが失敗した場合には、何らかの損失が発生します。

人、もの、金、および、プロジェクトにかけた期間が失われ、その他の投資機会が消失します。結果的に、組織や業務を縮小せざるを得ない状況にあるかもしれません。

 

プロジェクトが成功しても、失敗しても、何らかの変化を起こします。

 

機能横断

プロジェクトは複数の部署を跨ぎ組織横断的に実行される。

ある特定の部署のみでプロジェクトが実行されることがあるかもしれませんが、多くのプロジェクトでは複数の部署を巻き込みます。

独自性のあるプロダクトや、サービス、成果を生むためには、多くの部署を巻き込み、組織のあり方や定常業務のやり方を変えて実現しなければならないことがあります。

特に、プロジェクトに対する要件、要望が複雑化、高度化すればするほど、この傾向にあると思います。

 

リスク

プロジェクトは常にリスクに晒される。

プロジェクトはどれだけうまく計画を立てても、想定外の出来事が発生します。

外部要因として、会社の経済状況が変わり、予算や要員を減らさざるを得ない状況になるかもしれません。当局からの指摘により、当初よりもプロジェクトとして作成する成果物を増やさないといけない状況になるかもしれません。

内部要因として、プロジェクトの運営方法が悪かったがために、スケジュールが遅延するかもしれません。体制が適切で無いために、成果物の品質に問題が発生するかもしれません。

プロジェクトにおいてはリスクを事前に把握し、対策することが重要になります。

(※)Risk Managementは別途記事を予定。

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プロジェクトの制約事項 

そもそも制約とは何かから考えます。

制約とは、「ある条件や枠をもうけて、自由な活動や物事の成立をおさえつけること。また、その条件や枠。(※)

(※)goo辞書より。

 

つまり、プロジェクトを進める上で、満たさなければならない条件を指します。

 一般的には、スコープ、コスト、スケジュールがプロジェクトの制約となります。

スコープ

プロジェクトで実施しなければいけない範囲を指します。

例えば、プロジェクトがトップダウンで発生した場合には、経営からここまでやって欲しいという要望が存在することがあります。

その要望を満たすことができない場合には、プロジェクトのスコープが不足することになります。

経営層のような重要なステークホルダーからの要望を取り込まないと、プロジェクト開始後、そのスコープが膨らむことになります。

 

コスト

プロジェクトを実現するための予算は有限である。

これは想像に易いかもしれません。何かプロジェクトを為す上で、予算が無限にあることは無いです。必ず有限です。そのコスト制約の中でプロジェクトを成功させることに意味があります。

プロジェクトも投資の一つです。投資対効果が無いプロジェクトは実施すべきは無いです。

 

スケジュール

プロジェクトには必ず有期性がある。

独自の商品や、サービス、成果はある期間内に提供されなければその価値を失うかもしれません。

商品やサービスは時代遅れになると売れません。あるいは、別の会社に先を越された場合には、もうそのマーケットでは優位に立つことはできないかもしれません。

ある期間までにプロジェクトを成功させることが重要です。

 

 

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プロジェクト成功の定義

では、そもそも、プロジェクトの成功が何かを考えていきます。

プロジェクトの成功は、実際には、各プロジェクトに依存します。

 

一方で、どういった観点で成功を定義すべきかは考えることができます。

以下の3つの観点で定義することが重要です。

  • このプロジェクトの成功とはどのようなことか

  • どのような要因が成功に影響するか

  • 成功はどのように測定されるか

 

このプロジェクトの成功とはどのようなことか

プロジェクトが成功した際に、どのようなメリットが得られるかを整理することが重要です。

このプロジェクトが成功すれば、xxxというサービスが実現し15億円の売り上げが出るはずだ!

このプロジェクトが成功すれば、xxxという業務が改善され、3億円のコストカットが可能なはずだ!

これらの例の場合、xxxサービスの実現や、xxx業務プロセスの改善、開発が完了すれば成功と言えます。

 

どのような要因が成功に影響するか

xxxというサービスや業務がどのような構成要素で成り立っているかを分解します。

xxxサービスの内、初期登録による売り上げ、月次の定期的なサービス利用による売り上げ、関連サービスによる売り上げ等、それぞれの要素を分解します。

あるいは、xxxサービスを運用するのに必要なシステムA、システムB、システムCそれぞれが稼働できるように開発が完了していることのように分解します。

 

成功はどのように測定されるか

成功したかどうかを測定する方法を定義することも必要です。

売り上げの場合には、その売り上げを各要因毎に拾う方法を定義する必要があります。

業務改善の場合には、業務にかかっている時間を算出、測定する方法を定義する必要があります。測定できなければ成功か否か判断がつきません。

 

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まとめ

ここまで、「プロジェクトとは? 」、「プロジェクトの特性とは?」、「一般的な制約事項は?」、「プロジェクトの成功とは?」を取り扱いました。

 

プロジェクトの特性を理解して、プロジェクトを進めることは重要です。

 

いつだって基本、基礎が大事。応用はその基礎の土台の上!ということで、プロジェクトマネジメント、プロジェクト運営をするにも、まずは、プロジェクトが何ものかを押さえましょう!

 

皆様のプロジェクトが成功することをお祈りいたします!

では!