【ビジネスハック】ディベート思考で考えや意見を深めよう

「君は何も考えていないな。。。」って言われたら悲しいですね。

もしかすると、理由や根拠の説明がうまくできないからそう言われているのかもしれません。

あるいは、思考の深さが浅いのかもしれません。

 

意思決定をする際に、その決定理由を説明できるように意見を深めることは重要です。

ビジネスにおいては、その理由が説明できない限り、誰かを納得させて物事を進められないことが多々あります。

そのためにも、考えや意見を深めて、その意見の根拠を他者に向けて説明できるようにしましょう。

 

今回はそのための思考法として、ディベート思考を紹介します。

 

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ディベート思考とは

論点に対する仮説を「賛成派だったら」、「反対派だったら」それぞれどんな意見を出してくるかを想定して、意見出しを行い、さらにその意見に対してまた「賛成派だったら」、「反対派だったら」と意見を繰り返し出すことで意見や考えを深める思考法です。

 

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ちなみに、ディベートとは、特定の論題に対して賛成派と反対派に分かれて討議することです。アメリカでは授業にもなっているらしいですが、日本だと道徳の時間に触れたことがある程度かもしれません。

 

ディベート思考の方法

ディベート思考については、以下の順番で進めます。一つ一つ解説していきます。

  1. 論点の設定
  2. 仮説の設定
  3. 賛成派、反対派からの意見出し
  4. その意見に対しての賛成派、反対派からの意見出し
  5. さらにその意見に対しての賛成派、反対派からの意見出し
  6. 必要に応じて仮説を変更する

論点の設定

何をするにもまずは課題設定が必須です。

ある意味当たり前ですが、今何を解決しなければいけないのか?何が課題なのかを明確にします。

その課題を論点として設定します。

 

日常生活においても、ビジネスにおいても色々な意思決定があります。

  • 雨が降るかもしれない。傘を持つか、持たないか?
  • お腹がすいた。パンにするか、ごはんにするか? 
  • コスト高騰している現状を踏まえて、どのようにチームの生産性を向上させるか?
  • コスト高騰している現状を踏まえて、どのようにコストカットを実現するか?

どんな課題に対して、どんな課題を設定するか。

どんな思考であれ、ここがしっかり考えられていない限り無意味になります。

何が課題なの?何が論点なの?には答えられるように準備します。

 

仮説の設定

論点が整理できたら早速仮説を設定します。

ここは今直感的に思ったことを設定するで構いません。

この後、意見の深堀をしていく中で、意見を切り替えても良いです。

論点に対する回答を一つ仮説として出します。

 

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例えばですが、以下の論点に対して仮説を設定してみます。

論点:「雨が降るかもしれない。傘を持つか、持たないか?」

仮説:「傘を持つ!」

 

今思っている意見を出すだけでこのステップはOKです。

 

賛成派、反対派からの意見出し

では、ここからディベート思考の重要なポイントです。

先ほどの傘を持つか、持たないかの論点について賛成と反対について整理します。

論点:「雨が降るかもしれない。傘を持つか、持たないか?」

賛成:「傘を持つ!」

反対:「傘を持たない!」

 

つもり、現在の仮説は賛成派に属していることになります。

これに対して、自分が反対派だったら、どんな意見を出して反対するかを並べてみます。

  1. 雨が降る確率は、50%であり降らない可能性がある。
  2. 傘を持ち歩く場合、荷物が増え片手が塞がる。電車で携帯をいじることも、あの娘と手を繋ぐこともできなくなる。
  3. 傘を持ち歩く場合、どこかに忘れるリスクが発生する。実際に、自分は、飲み屋に持っていくとだいたい忘れる。

 

このように現状の仮説に対する反対派になりきって、反対意見をたくさん並べます。

 

その意見に対しての賛成派、反対派からの意見出し

もちろんディベートという言葉の通り、ここからまた別の派閥になり意見を出して議論をぶつけます

先ほど、反対派として意見を出したのであれば、賛成派として追加の意見を出します。

賛成派として意見を出していたら、反対派として意見を出します。

 

先ほどの項番1〜3に対して、意見を出します。

  1. 雨が降る確率は、50%であり降らない可能性がある。
    → 逆にいうと、50%の確率で濡れることになる。そもそも、濡れたくないのであれば、確率は問題とならない。
  2. 傘を持ち歩く場合、荷物が増え片手が塞がる。電車で携帯をいじることも、あの娘と手を繋ぐこともできなくなる。
    →折りたたみを持って、リュックでも背負ってください。手が空きますよ。
  3. 傘を持ち歩く場合、どこかに忘れるリスクが発生する。実際に、自分は、飲み屋に持っていくとだいたい忘れる。
    →折りたたみであれば、かばんに入れられるため、忘れることはないでしょう。

 

良い感じになってきました。

ただ、「傘を持つ」から、「どんな降水確率であれ濡れくないので折りたたみ傘を持つ」に意見が進化しています。

ただ、ディベート思考はまだまだ自分の意見を深められます。

 

さらにその意見に対しての賛成派、反対派からの意見出し

さらに逆の派閥からの意見出しを行います。 

  • 雨が降る確率は、50%であり降らない可能性がある。
    → 逆にいうと、50%の確率で濡れることになる。そもそも、濡れたくないのであれば、確率は問題とならない。
    →濡れたくないということであれば、傘を持つだけが対策ではない。雨が降った際にタクシーに乗るでも良いはずだ!
  • 傘を持ち歩く場合、荷物が増え片手が塞がる。電車で携帯をいじることも、あの娘と手を繋ぐこともできなくなる。
    →折りたたみを持って、リュックでも背負ってください。手が空きますよ。
    →残念ながらリュックや、肩掛けのカバンを持っていません。
  • 傘を持ち歩く場合、どこかに忘れるリスクが発生する。実際に、自分は、飲み屋に持っていくとだいたい忘れる。
    →折りたたみであれば、かばんに入れられるため、忘れることはないでしょう。
    →例えば、店から店に移動する間に傘をさしたとしましょう。雨が降った後のびしょびしょの折りたたみ傘を果たして鞄に入れられますか?

 

さらに意見が深まってきました。

ディベート思考の場合、ここからまだ反対、賛成の意見を繰り返し繰り返し出すことで、まだまだ意見を深めることができます。

 

自分の立場を切り替えるだけで、意見を深めていける大変お手軽な思考法です。

 

必要に応じて仮説を変更する

意見を深めた後で、再度論点と仮説に戻ります。

論点:「雨が降るかもしれない。傘を持つか、持たないか?」

仮説:「傘を持つ!」

 

ここまで出てきた意見から、仮説を検証します。

傘を本当に持つ必要があるのか?から疑いたくなります。

仮説を変えても良いのです。

 

新しい仮説:「もう雨が降ったらタクシーに乗るので、傘はもたない!」

理由:「なぜなら、傘は飲み屋に持っていくと失くすから!」

 

仮説を変えても、理由が説明できています。

この例が良いかはさておき、説明がしっかり説明できるレベルで意見を深堀できています。

これがディベート思考です。

 

使い所

傘を持つか持たないかという例でここまで進めてきましたが、どんな場面でも使えます

自分の意見を喋り出す前に、あるいは、何か資料を作成する前にこの思考法で意見を深めてください。

 

意思決定は至るところに転がっています。

今日何着よう、今日何食べよう、すべて意思決定です。

この思考法を練習できる機会はたくさんありますのでやってみてください。

 

 

まとめ

この記事では、ディベート思考について紹介しました。

考え、意見を深めるための思考法で、手軽に利用することができます。

 

自分の立場を反対派や、賛成派に変更して、視点を変えることで、総合的な意見を出すことができます。

 

日々ディベート思考ができるようになれば、「お!しっかり考えてるね!」と言われるようになるはずです!

日々成長!

 

では!